雑居ビル火災
雑居ビルは、その形態により以下のような問題を常に内包している。
管理者がはっきりしない
防災責任者があいまい
入居者の活動によって避難経路にすら可燃物が置かれる事が多い
この状況は一旦火災が発生すると、各々以下のような問題を発生させる。
入居者らによる初期消火や避難誘導が行われない
防災設備の不備
避難経路が無くなる
これはビル自体の所有権が分割されることにも原因がある。
雑居ビルでは共同スペースである通路や階段にゴミや商品などが放置される傾向にあり、これらの可燃物が火災発生時に煙突化現象で、延焼被害を悪化させる。また、廊下や階段に放置されたゴミ等は恰好の放火対象になる。
複数のテナントが出入り口や通路を共有しており不特定多数が出入りしやすい傾向もあるが、このことは総合的な防災責任者の不在とあわせて救助の際に被災者の実数把握を困難にしており、これにより要救助者の放置などが起きやすい。
更に云えば放火犯も出入り自由となり、都市防災上のアキレス腱である。特に老朽化した雑居ビルは古くからの歓楽街など煩雑とした地域に多く、交通の便が悪かったり違法駐車が道を塞いでいるなどの側面があり、またひとたび火災などの災害が発生すると野次馬が集中するなど、消火活動を阻害する要素も多い。
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
2001年9月1日、新宿歌舞伎町ビル火災44人死亡
歌舞伎町ビル火災(かぶきちょうビルかさい)は、
2001年9月1日に東京都新宿区歌舞伎町の雑居ビルで起きた火災。
44名が死亡する日本で戦後5番目の大惨事となった。
現場検証によると、ビル内の避難通路の確保が不十分であったことが多くの
死傷者を出すに至ったことが分かった。
出火原因は放火の可能性が高いとされるが未確定。
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
歌舞伎町ビル火災から考える