職場において職務上の地位や権限を利用して業務の適正な範囲を超えて精神的・身体的苦痛を与える行為のことを指します。
パワーハラスメント(パワハラ)**とは、職場において、職務上の地位や権限を利用して、業務の適正な範囲を超えて、精神的・身体的苦痛を与える行為のことを指します。これは、上司から部下への行為だけでなく、同僚間や部下から上司への場合も含まれます。
パワハラの6類型(厚生労働省の定義)
身体的な攻撃(暴行・傷害)
例:殴る、蹴る、物を投げつける
精神的な攻撃(脅迫・名誉毀損・侮辱・ひどい暴言)
例:皆の前で大声で怒鳴る、人格を否定する発言をする
人間関係からの切り離し(隔離・仲間外し・無視)
例:特定の人だけ会議に呼ばない、職場で無視する
過大な要求(能力や経験とかけ離れた業務を強制する)
例:達成不可能なノルマを課す、大量の仕事を短期間で押し付ける
過小な要求(業務を与えない・能力を過小評価する)
例:仕事を与えず、長時間放置する、明らかに低いレベルの仕事しかさせない
個の侵害(プライベートに過度に干渉する)
例:恋愛や家族の事情を根掘り葉掘り聞く、必要以上に私生活に踏み込む
パワハラの対策
企業側の対応
就業規則でパワハラ禁止を明確にする
相談窓口を設置する
研修を実施する
個人の対策
記録を残す(いつ、どこで、誰が、何をしたのか)
相談窓口や上司、労働組合に報告する
ひどい場合は労働基準監督署や弁護士に相談する
2020年6月からパワハラ防止法(改正労働施策総合推進法)が施行され、大企業では防止措置が義務化されました。2022年4月からは中小企業にも適用されています。