食料自給率とは、1国内で消費される食料のうち、
どの程度が国内産でまかなわれているかを表す指標。食料を省略して自給率と言われる場合もある。
食料自給率には、以下の種類がある。
品目別自給率
小麦や米など、個別の品目別の自給率のこと。算出にあたっては、品目の重量を使用する。
国内の生産量(重量ベース)÷国内の消費量(重量ベース)
総合食料自給率
個別の品目ごとではなく、一国の総合的な自給率。以下の二種類がある
カロリーベース総合食料自給率
国民1人1日当たりの国内生産カロリー÷国民1人1日当たりの消費カロリー
生産額ベース総合食料自給率
生産額=価格×生産量で個別の品目の生産額を算出し、足し上げて一国の食料生産額を求める
国内の食料総生産額÷国内で消費する食料の総生産額
各都道府県のカロリーベースの食料自給率では、100%を超える都道府県は北海道と青森県、
岩手県、秋田県、山形県のみである。北海道は192%と全国一の値を誇る。
一方、一番低い東京都は、約1%となる。
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
1.おもさで計算 食料自給率
国内生産量、輸入量など、その食品の重さそのものを用いて計算した自給率の値を「重量ベース自給率」といいます。
2.カロリーで計算 食料自給率
食料の重さは、米、野菜、魚、、、どれをとっても重さが異なります。重さが異なる全ての食料を足し合わせ計算するために、その食料に含まれるカロリーを用いて計算した自給率の値を「カロリーベース総合食料自給率」といいます。
カロリーベース自給率の場合、牛乳、牛肉、豚肉、鶏肉、卵には、それぞれの飼料自給率がかけられて計算されます。
日本のカロリーベース総合食料自給率は最新値(平成19年度概算値)で40%です。
3.生産額で計算 食料自給率
カロリーの代わりに、価格を用いて計算した自給率の値を「生産額ベース自給率」といいます。
比較的低カロリーであるものの、健康を維持、増進する上で重要な役割を果たす野菜やくだものなどの生産がより的確に反映されるという特徴があります。日本の生産額ベース総合食料自給率は最新値(平成19年度概算値)で66%です。
農林水産省のホームページより引用
http://www.maff.go.jp/index.html
自給率低下の要因
4大穀物(米・小麦・トウモロコシ・大豆)のうち、
小麦・トウモロコシ・大豆のほぼ全量を輸入に頼っている事が大きい。
その背景には水稲が単位面積あたり収量が高いのに比して
小麦・トウモロコシ・大豆はさほどでもなく、
広大な農耕地の確保が収量単価引き下げに影響すること、
日本の国土(山間部が多く大規模平野が少ない)・
風土与件(温暖多雨)として単位収量の高い水稲栽培が適していた事など栽培収量の効率性に関する与件がある。
食事の洋食化や外食の増加、
第二次世界大戦以降のアメリカによる小麦戦略の影響など、
国民の食料消費品目の変化に、国内の農業が対応できなかったとの指摘がある。
米の消費の減少に替わって畜産物や油脂の消費量が増大してきたが、
肉類や卵など畜産業そのものの国内自給は必ずしも低くないものの、
畜産物や油脂を生産するための大量の穀物や原料を輸入に頼る点が大きい。
人口に対して国土が狭いという日本の条件のため畜産物と
油脂の消費の増加についていけない。
主要先進国でも日本ほど食事の変化した国はない。
飼料自給率の低さ(1980年代以降、20%台で推移。2005年時点で25%)が、
畜産製品の自給率に影響を与えている。
畜産物・油脂のほかに輸入に依存している割合が多い食料は、小麦や砂糖である。
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』